放デイで子どもがケガをした日、保護者にどう伝える?連絡の前にやること3つと伝える順番【職員向け】
支援中に、子どもがケガをした。
転んですりむいた、友だちとぶつかった、遊具から落ちた。
手当てはした。
でも、このあと保護者にどう伝えればいいのか分からない。
「目を離した」と責められるかもしれない。
この記事では、子どもがケガをした日に、職員が保護者へ伝えるときの順番と言葉をまとめます。
先に結論
① 保護者への連絡の前に、手当てと上への報告が先です。連絡の仕方は職員一人で決めません。
② 伝える順番は「起きたこと→したこと→今の様子→これから」。
③ 責任やお金の話は、その場で約束しません。事業所として後で答えます。
④ ほかの子が関わったケガでも、相手の子の名前は伝えません。
⑤ その日のうちに記録とヒヤリハットに残します。

だいち先生、今日わたしが見ているときに、子どもが転んで膝をすりむいてしまって……。
お迎えのとき、何て言えばいいのか分からないんです。

まず、ちゃんと手当てをして、すぐ相談しに来てくれたね。
それが一番大事なことなんだ。
伝え方は、順番を決めておけば迷わなくなるよ。
ガイドラインが求めていること
国の放課後等デイサービスガイドラインには、事故のときの対応について、こう書かれています。
ガイドラインの記述
「設置者・管理者は、運営基準により、事故が発生した場合は、速やかに都道府県、市町村、家族等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じることが求められている。」
「事業所においては、こうしたことを踏まえ、事故発生直後の初期対応の手順の明確化や、必要となる連絡先リストの作成等を行うことが必要となる。」
つまり、家族への連絡は事業所としての仕事です。
職員一人が抱え込むものではありません。
事業所の手順があれば、まずそれに従います。
① 連絡の前にやること【3つ】
保護者に連絡する前に
- 手当てと様子の確認 傷の場所・大きさ、痛がり方、顔色。頭や顔、歯のケガは特に様子の変化を見ます。
- 上への報告 管理者や児発管に、起きたことをそのまま伝えます。受診が要るかどうか、誰がいつ連絡するかは事業所で決めます。
- 事実のメモ 時刻、場所、何をしていたか、誰がそばにいたか。あとで伝えるときと記録の土台になります。
受診が必要かどうかの判断は、事業所の手順と医療の判断に従います。
職員一人で「大丈夫」と決めません。

小さなすり傷でも、報告したほうがいいですか。

うん、した方がいい。
小さく見えても、保護者があとで気づくと「聞いていない」になる。
伝えるかどうかを一人で決めないことが、あなたを守ることにもなるんだ。
② 伝える順番は4つ
保護者に伝えるときは、次の順番にすると話がぶれにくくなります。
伝える順番
- 起きたこと 「今日の15時ごろ、公園で走っているときに転んで、右の膝をすりむきました」
- したこと 「すぐに水で洗って、絆創膏を貼りました」
- 今の様子 「そのあとは痛がる様子はなく、おやつも食べて過ごしました」
- これから 「おうちでも様子を見ていただけますか。気になることがあれば、事業所に連絡をください」
最初に「ご心配をおかけしてすみません」と一言添えます。
気持ちへのおわびと、起きたことの説明は分けて話します。
「すみません」を何度も重ねるより、何が起きて、何をしたかを具体的に伝えるほうが安心につながりやすくなります。
③ お迎えのとき・電話のとき
お迎えのときに直接伝える場合
- 子どもを渡す前に、先に伝えます。先に伝えておくと、話の順番が崩れにくくなります。
- 傷があれば、その場で一緒に見てもらいます。
- 連絡帳にも同じことを書いておきます。
電話で伝える場合
- 受診が必要なとき、頭や顔のケガのとき、送迎で家に送るときなどは、先に電話で伝えることがあります。
- 誰が電話するかは、事業所で決めます。
- 話した内容と時刻を記録に残します。
保護者への電話のかけ方は保護者からの電話・保護者への電話にまとめています。
④ その場で言わないこと
言わないこと
- 「たいしたことないです」 保護者が見て判断することです。小さく伝えると、あとで食い違います。
- 相手の子の名前 ほかの子とぶつかったケガでも、相手の子の名前や家庭のことは伝えません。
- 責任やお金の約束 「治療費はこちらで」などは、職員個人では約束しません。事業所から後で答えます。
- 言いわけ 「ほかの子を見ていたので」は、伝える必要のない話です。
ほかの子のことを聞かれたときの線は他の子のことを聞かれたらに書いています。

責任の話は、あなた一人で背負うものじゃない。
その場で答えなくていいんだ。
「事業所として確認して、あらためてご連絡します」で十分だよ。
⑤ 保護者が強く怒ったとき
ケガのことで、保護者が強く怒ることもあります。
そのときは、言い返したり、その場で説明を重ねたりしません。
怒られたときの動き
- まず気持ちを受け止めます。「ご心配をおかけして申し訳ありません」
- その場で答えられないことは、「確認して、あらためてご連絡します」と返します。
- すぐに管理者や児発管につなぎます。一人で対応を続けません。
クレームで落ち込んだときは保護者のクレームで落ち込んだときもどうぞ。
⑥ その日のうちに残すもの
残すもの
- 支援記録 起きたこと・したこと・保護者に伝えた内容と時刻。
- ヒヤリハット・事故報告 事業所の様式に沿って書きます。反省文ではなく、次に同じことが起きないための材料です。
- 申し送り 次の日の職員に、様子を見てほしいことを渡します。
ヒヤリハットの書き方はヒヤリハットの書き方に、申し送りは申し送りで何を残すかにまとめています。
よくある質問
Q. 自分が目を離したせいだと思うと、つらいです。
A. ケガは、どれだけ気をつけていても起きることがあります。自分を責め続けるより、何が重なって起きたのかをヒヤリハットに残して、事業所で次の手を考えます。
Q. 子どもが噛まれたり、叩かれたりしたケガのときは?
A. 伝える順番は同じです。相手の子の名前は伝えず、事業所としての対応を伝えます。
噛まれたときの手当てと記録はこの記事にあります。
Q. 保護者から「もう通わせない」と言われました。
A. その場で引き止めたり約束したりせず、管理者に伝えます。利用のことは、事業所と保護者で話し合うことです。
まとめ
この記事のポイント
- ① 連絡の前に手当てと上への報告。一人で決めない。
- ② 伝える順番は起きたこと→したこと→今の様子→これから。
- ③ 責任やお金の話はその場で約束しない。
- ④ 相手の子の名前は伝えない。
- ⑤ その日のうちに記録とヒヤリハットに残す。

ケガの報告は、誰にとっても気が重い。
それでも隠さずに伝えようとしているのは、子どもと保護者に誠実でいたいからだ。
今日を逃げずに終えたあなたに、はなまる。
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