放デイの申し送り、何を残す?全部書かずに「3つ」に絞る1行の型と、朝夕の打ち合わせがない職場での伝え方【職員向け】
帰りぎわ、「今日〇〇くん、ちょっと熱っぽかったです」と伝えた。
翌日、その話は誰にも届いていなかった。
言ったはずなのに、と思う。
でも、言った相手も、たぶん覚えていない。
この記事では、申し送りで何を残すかを、全部書かずに済む形でまとめます。
先に結論
① 全部残そうとすると、残りません。残すのは3つ。
② 3つとは、体調/約束したこと/次の人が困ること。
③ 口頭は消える前提で、1行だけでもノートに書きます。
④ 書いたら誰に渡したかまで残します。
⑤ 朝と夕方の打ち合わせは、ガイドラインで必要とされています。

だいち先生、申し送りが苦手です。
何を言えばいいのか分からなくて、結局全部話して長くなります。

全部話すと、聞く側は全部忘れる。
申し送りは記録じゃなくて、次の人への手紙なんだ。
次の人が困らないことだけ書けばいい。
伝わらないのは、量が多いか、置き場がないから
申し送りが届かない理由は、だいたい2つです。
届かない理由
- 量が多い 10個伝えると、大事な1個が埋もれます。
- 置き場がない 口頭だけ、付箋だけ、個人のメモ帳だけ。次の人が見に行く場所にありません。
書き方の上手さより、量と置き場を先に決めます。
残すのは3つ
① 体調
- 熱っぽい、咳、けが、食欲、眠そう。
- 保護者に伝えたかもセットで書きます。
- 例:「15時、額が熱い様子。検温37.4度。お迎え時に保護者へ伝えた」
② 約束したこと
- 子どもと約束したこと、保護者と約束したこと。
- 次の人が知らないと、約束を破ったことになるものだけ。
- 例:「明日、工作の続きをやると本人と約束」「保護者から、明日のお迎えは17時と連絡あり」
③ 次の人が困ること
- 知らないと、次の人の動きが変わってしまうこと。
- トラブルの途中経過、物の置き場の変更、持ち帰る物。
- 例:「〇〇とのけんかは今日は収まったが、明日も同じ席にしない」

活動で頑張ったことは、書かなくていいんですか。

それは支援記録に書くものだよ。
申し送りは、次の人が明日動くための3つだけ。
分けておくと、どちらも短くなる。
支援記録の書き方は支援記録の例文100選に、
保護者に伝える文は連絡帳の書き方にまとめています。
1行の型
申し送りは、1件1行で書けます。
1行の型
いつ/誰の/何が/どうした/次にどうする
例:「9/30 15時/〇〇くん/右ひざをすりむいた/洗って絆創膏、お迎え時に保護者へ伝えた/明日、傷の様子を見る」
最後の「次にどうする」が、申し送りの本体です。
ここがないと、ただの出来事の報告で終わります。
口頭とノートの使い分け
こう分ける
- 口頭で伝える 急ぎのもの、今日のうちに動く必要があるもの。
- ノートに書く 明日以降の人が見るもの。口頭で伝えたものも、1行は書きます。
- 両方 体調とけがは、口頭で伝えて、ノートにも書きます。
口頭は、相手がその場で忙しいと抜けます。
「言った」と「伝わった」は別のものです。
置き場と渡し方
決めておくこと
- 置き場を1か所にする 申し送りノート、ホワイトボード、事業所の記録ソフト。どれか1つに寄せます。
- 誰に渡したかを書く 「〇〇さんに口頭で伝えた」まで書くと、抜けた場所が分かります。
- 読んだら印をつける 出勤した人が、読んだら名前や印を入れる形にすると、読み漏れが見えます。
電話で受けた伝言の残し方は電話対応の記事にもあります。
▶ 置き場をつくる道具の例
大事なのは道具より「1か所に寄せること」です。置き場がないときに用意するものの例です。
※Amazonのアソシエイトとして、支援員のミカタは適格販売により収入を得ています。
朝と夕方の打ち合わせは「必要」とされている
知恵袋に、放デイで働く人からこんな相談がありました。
朝夕のミーティングがなく、子どもの支援方針を話し合う機会もない。
他害などが起きても情報共有の時間がないので、その場しのぎで終わってしまう、という内容です。
国の放課後等デイサービスガイドラインには、こう書かれています。
ガイドラインの記述
「支援開始前には職員間で必ず打合せを実施し、その日行われる支援の内容や役割分担について把握することが必要である」
「支援終了後に職員間で打合せを実施し、その日の支援の振り返りをし、こどもや家族との関わりで気づいた点や、気になった点について職員間で共有することも重要である」
「支援内容の共有や職員同士のコミュニケーションの活性化が、事業所内における虐待の防止や保護者による虐待の早期発見に繋がる」
打ち合わせは、あれば便利なものではなく、必要とされているものです。
そして、申し送りはその打ち合わせの中身そのものです。
打ち合わせがない職場でできること
自分から始められること
- 1行のメモ置き場を提案する 「ホワイトボードの端に、申し送りを1行ずつ書く欄を作ってもいいですか」。
- 5分だけの形で出す 「送迎前に5分、今日気になった子だけ話しませんか」。長い会議の提案より通りやすくなります。
- 確認の形で聞く 「支援開始前の打ち合わせは、どういう形でやっていますか」。
- ガイドラインを材料にする 自己評価表にも「支援開始前・終了後に打合せを行っているか」の項目があります。
言い出しにくいときの出し方はこの記事に、
職員ごとに言うことが違うときの整理はこの記事にまとめています。
申し送りは、あとで材料になる
1行の申し送りがたまると、その子の様子の変化が見えてきます。
モニタリングで児発管に渡す材料にもなります。
モニタリングの記事で詳しく書いています。
よくある質問
Q. 個人のメモ帳に書いて、あとで伝えています。
A. 自分用の控えとしては役に立ちます。ただ、休んだ日に誰も見られません。子どもの情報を個人の持ち物に残してよいかも事業所の決まりを確認してください。
Q. 何でもかんでも書く先輩がいて、ノートが読みきれません。
A. 3つの項目で見出しを分けると、長くても探せます。「体調」「約束」「次の人が困ること」の順に並べてもらうよう提案するのも一つです。
Q. 送迎で時間がなく、口頭で伝える相手がいません。
A. ノートに1行残して、翌朝の最初の人が読む形にします。急ぎのものだけは、電話か事業所の連絡手段で管理者に伝えます。
Q. 伝え漏れで保護者に迷惑をかけてしまいました。
A. 事業所として報告し、ヒヤリハットとして残します。個人のミスで終わらせず、置き場と渡し方を見直すきっかけにします。
書き方はヒヤリハットの記事にあります。
まとめ
この記事のポイント
- ① 残すのは体調・約束したこと・次の人が困ることの3つ。
- ② 1件1行。最後は次にどうするで終える。
- ③ 口頭で伝えても、1行はノートに。
- ④ 置き場は1か所。誰に渡したかまで書く。
- ⑤ 朝夕の打ち合わせは、ガイドラインで必要とされている。

伝えたのに届いていなかったのは、ちゃんと伝えようとしたからこそ悔しいんだ。
全部じゃなくて、3つ。1行でいい。
次の人が困らなければ、それで申し送りは役目を果たしている。
今日のあなたに、はなまる。
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