児童指導員のストレスの正体|出どころを4つに分けると、効く手が変わる【放デイ職員向け】
ストレスが溜まっている。それは分かる。
でも、何にいちばん削られているのかと聞かれると、答えられない。
子どものことだと思っていたのに、休みの日に思い出すのは職員室のほうだったりします。
この記事は、ストレスの出どころを4つに分けるところから始めます。
出どころが違えば、手の打ち方も変わるからです。
先に結論
① ストレスの出どころは子ども・保護者・職員・仕組みの4つに分かれます。
② いちばん多いのは、思っているより職員と仕組みのほうです。
③ 出どころごとに、効く手が違います。
④ 自分で変えられるのは配置・順番・記録の3つあたりです。
⑤ 変えられないものは、回数で動くと決めておきます。

毎日しんどいのは分かるんですけど、何がしんどいのかが自分でも分からなくて。

それが普通だよ。混ざっているから重いんだ。
まず4つに分けよう。分けるだけで、少し軽くなることがある。
① ストレスの出どころを4つに分ける
4つの出どころ
- 子ども=対応が難しい場面、ケガ、うまくいかない関わり。
- 保護者=伝え方、要望、クレーム。
- 職員=言い方、やり方の違い、相談しにくさ。
- 仕組み=人数、時間、記録の量、給与。
今週いちばん思い出す場面が、どこに入るかを見ます。
1つに決められないときは、上から順に数えます。
分けてみると、子どもの場面そのものではなく、そのあとの記録や報告が重かった、ということがよくあります。
② 出どころで、効く手が変わる
同じ「休む」でも、出どころによって効き方が違います。
子どもが出どころのとき
効く手
- 場面を分解して記録に残す(時間帯・場所・直前・前ぶれ)。予測がつくと重さが減ります。
- その場面だけ2人で入る形に変える。
- 対応したあとの自分が回復するための時間を、1日1回だけ作る。
子どもの行動そのものを変えようとすると、時間がかかります。
先に自分の側の条件を変えます。
対応したあとの自分については、癇癪・パニック対応がつらいにまとめています。
保護者が出どころのとき
効く手
- その場で答えない。持ち帰ると決めておく。
- 1人で抱えず、誰と共有するかを先に決めておく。
- 言われた言葉を、そのまま記録に残す(自分の解釈を混ぜない)。
保護者の言葉は、その場で返そうとするほど重くなります。
持ち帰る型を持っておくと軽くなります。
落ち込みが続くときは、保護者クレームがつらいもあわせて読めます。
職員が出どころのとき
効く手
- 近い人を1人だけ作る。全員と仲良くしようとしない。
- 気になった場面を、3回続いたら相談すると決める。
- 強い言葉は、指導と受け取らなくていいものに分ける。
人は変わりません。変わるのは、自分が受け取る量だけです。
距離のとり方は人間関係に疲れたら、強い言葉の分け方はベテラン職員(お局)がきついに書いています。
仕組みが出どころのとき
効く手
- 削る順番を先に決めておく(記録と保護者への連絡は削りません)。
- 自分の持ち時間を、数字で記録に残す。感覚では伝わりません。
- 同じ状態が続くなら、事業所の課題として上げる。
仕組みは、個人のがんばりでは埋まりません。
埋めようとすると、その人から先に削れます。
記録が重いときは記録が時間内に終わらない、人数が足りないときは人手不足がしんどいに具体策があります。
③ 自分で変えられる3つ
4つのうち、今日から手を入れられるのはこのあたりです。
今日できること
- 配置=苦手な場面に入る回数を、1回だけ減らしてもらう。
- 順番=重い仕事を、疲れる前の時間帯に移す。
- 記録=書く量ではなく、書く時刻を固定する。
3つとも、誰かの許可が1回あれば変えられるものです。
大きく変える必要はありません。
④ 変えられないものは、回数で動く
給与、法人の方針、人の性格は、今日は変わりません。
ここで消耗しないために、気持ちではなく回数で動くと決めておきます。
決めておく例
- 同じことが3回あったら、管理者に伝える。
- 同じ月に2回持ち帰り残業が出たら、記録に残す。
- 半年変わらなければ、条件を調べ始める(辞めるとは限りません)。
回数で決めておくと、限界が来てから慌てて動かずに済みます。
⑤ ストレスチェックという仕組みがあります
法律に、働く人の心の負担をはかる仕組みがあります。
労働安全衛生法 第六十六条の十
「事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者(中略)による心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない。」
ただし、規模によって扱いが変わります。
附則(読み替え)
「第十三条第一項の事業場以外の事業場についての第六十六条の十の規定の適用については、当分の間、同条第一項中『行わなければ』とあるのは、『行うよう努めなければ』とする。」
※第十三条第一項の規模は、労働安全衛生法施行令第五条で「常時五十人以上の労働者を使用する事業場」とされています。
放課後等デイサービスの事業所は、五十人より少ないことが多くなります。
その場合は義務ではなく、努めるものという扱いです。
つまり、受けられない職場があるのは、あなたの職場が特別なわけではありません。
そのときは、外の窓口を使います。
外の窓口
- こころの耳=厚生労働省の、働く人のための相談窓口の案内です。
- 体の不調が続くときは、かかりつけの医療機関へ。
⑥ サインが出ているとき
次のような状態が続いているときは、分ける作業より先にやることがあります。
先に休む目安
- 眠れない日が続いている。
- 朝、布団から出るまでの時間が長くなった。
- 理由が言えないのに涙が出る。
そのときは「もう限界」と思った日にを先に読んでください。
今日いちばんにやることだけを書いています。
よくある質問
Q. 全部が原因のような気がします。
A. 全部だと感じるのは、疲れが強いときの見え方です。今週いちばん思い出した1場面だけで判断します。
Q. 分けたところで、何も変わらない気がします。
A. 分ける目的は解決ではなく、手の打ち方を選ぶことです。効かない手を続けているほうが消耗します。
Q. ストレスチェックがない職場は、問題がありますか。
A. 規模によっては義務ではありません。ないこと自体が違反とは限りません。
Q. 相談したら、評価に響きませんか。
A. 外の窓口なら、職場を通しません。名前を出さずに相談できるものもあります。
まとめ
この記事のポイント
- ① 出どころは子ども・保護者・職員・仕組みの4つ。
- ② 出どころで効く手が違う。
- ③ 変えられるのは配置・順番・記録。
- ④ 変えられないものは回数で動く。
- ⑤ ストレスチェックは規模で扱いが変わる。ないときは外の窓口。

何に削られているか分かるだけで、少し息ができるよ。
全部を片づけなくていい。1つ減らせれば十分。
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