制度・仕組み
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放デイの子どもの写真・SNS、職員は何に気をつける?自分のスマホで撮らない理由と、同意があっても載せられないもの【職員向け】

daichi

「今日の活動、写真撮っておいて」。

手元にあるのは、自分のスマホ。

撮った写真は、そのまま自分のカメラロールに残る。

いい笑顔が撮れた。誰かに見せたくなる。

この記事では、職員個人が写真と情報で気をつけることを、ガイドラインの文面からまとめます。

先に結論

① 撮る・載せるは事業所の仕事。個人のアカウントには載せません。

② 自分のスマホで撮らない・残さない。事業所の決まりがない場合も、先に確認します。

③ 同意があっても、名札・制服・作品の名前・背景で特定できる写真は載せられないことがあります。

④ 写真より危ないのは文章。顔を隠しても、エピソードで特定されます。

⑤ 秘密を守る義務は、辞めたあとも続きます。ガイドラインに明記されています。

わかば
わかば

だいち先生、活動の写真を自分のスマホで撮ってと言われました。
断ってもいいんでしょうか。

だいち
だいち

断るというより、「どの端末で撮って、どこに保存しますか」と聞けばいい。
それは事業所が決めておくことなんだ。

ガイドラインには、何が書かれているか

国の放課後等デイサービスガイドラインには「秘密保持等」という節があります。

ガイドラインの記述

「職員は、関係機関・団体にこどもや家族に関する情報を提供する際は、あらかじめ文書により保護者等の同意を得ておかなければならない。また、ホームページや会報等にこども又は家族の写真や氏名を掲載する際には、保護者等の許諾を得ることが必要である」

「職員等は、その職を辞した後も含めて、正当な理由がなく業務上知り得た秘密を漏らしてはならない」

設置者・管理者は、職員等(実習生やボランティアを含む)であった者が秘密を漏らすことがないよう、「誓約書の提出や雇用契約に明記するなど、必要な措置を講じなければならない」

写真を載せるのは、事業所がホームページや会報で行うもの。

そのときも、保護者の許諾が前提です。

職員個人のSNSは、そもそも想定されていません。

自分のスマホで撮らない理由

個人の端末に残ると起きること

  • 自動で同期される クラウドの写真サービスに、知らないうちに上がっています。
  • なくす・壊れる 修理に出したとき、落としたとき、写真ごと人の手に渡ります。
  • 間違えて送る 家族や友人へのやりとりの中に、1枚まぎれることがあります。
  • 辞めたあとも残る 退職しても、カメラロールの中身は消えません。

事業所の端末がない場合は、どこに保存して、いつ消すのかを先に決めておきます。

わかば
わかば

みんな普通に自分のスマホで撮っています。

だいち
だいち

みんながやっているかどうかと、事故が起きたときに誰が困るかは別の話だ。
端末の決まりがないなら、それは事業所に作ってもらうものだよ。

同意があっても載せられないもの

「保護者の許諾がある子だけなら大丈夫」と思いがちです。

ただ、写真には本人以外の情報も写ります。

写り込みで特定できるもの

  • 名札・持ち物の名前 かばん、上履き、水筒に書かれた名前。
  • 制服・体操服・校章 学校が分かると、ぐっと絞られます。
  • 作品の名前 工作や絵の隅に書かれた名前。作品だけの写真でも写ります。
  • 背景 窓の外の建物、看板、公園の遊具。事業所の場所が分かることがあります。
  • 後ろ姿・体の特徴 顔が写っていなくても、髪型や体格、車いすで分かる人には分かります。
  • 同意のない子の写り込み 端に1人写っているだけでも、その子の保護者は許諾していません。

写真より危ないのは、文章

顔にスタンプを押しても、文章で特定されることがあります。

よくある形

  • 「今日こんなことを言った子がいて」という、自分のSNSでの一言。
  • 学年・性別・特徴を並べた、ちょっとしたエピソード。
  • 「〇〇駅の近くの事業所で働いています」というプロフィール。

1つずつは特定できなくても、組み合わさると分かります。

保護者や学校の関係者が読めば、なおさらです。

職場の愚痴も同じです。

子どもの話が入った時点で、業務上知り得た情報になります。

上の人が載せているとき

知恵袋に、障害者施設で働く人からこんな相談がありました。

上司が利用者の顔が写った写真を、本人に断らず個人のSNSに全体公開で載せている。

やめてほしいと何度伝えても、「施設のPRのつもりだ」と聞き入れてもらえない、という内容です。

放デイでも、同じ形は起こりえます。

このとき、個人で説得しにいくと、立場の差で止まりがちです。

出し方

  • ガイドラインの文面を材料にする 「写真や氏名を掲載する際には、保護者等の許諾を得ることが必要」と書かれています。
  • 確認の形で聞く 「この写真は、保護者の許諾を取っていますか」。
  • 人を変えて出す 直属の上司が当事者なら、児発管や管理者、法人の窓口へ。
  • 自分の写った写真も、嫌なら言っていい 職員の顔と勤務先が出ることも、本人の許可が要る話です。

言いにくい相手への出し方はこの記事にまとめています。

辞めたあとのこと

ガイドラインには「その職を辞した後も含めて」と書かれています。

退職のときに確認すること

  • 端末の写真 業務で撮った写真が個人の端末に残っていないか。
  • 連絡のグループ 業務用のやりとりのグループから抜けるか、消すか。
  • 子どもや保護者とのつながり 個人のアカウントでつながっていないか。
  • 思い出の投稿 「〇年働いた事業所を辞めました」に、子どもの話や写真を添えない。

退職の手続き全体は辞め方の手続きにまとめています。

保護者も、ここを見ている

ガイドラインの保護者向け評価表には、次の項目があります。

保護者向け評価表の項目

「個人情報の取扱いに十分に留意されていると思いますか」

事業所の自己評価表にも「個人情報の取扱いに十分留意しているか」という同じ項目があります。

保護者が事業所を評価するとき、ここは見られています。

職員1人のSNSが、事業所全体の評価に直結する場面です。

評価のしくみは実地指導の記事にも書いています。

よくある質問

Q. 保護者から「写真を送ってほしい」と個人的に頼まれました。

A. 個人のやりとりで送らず、事業所の決まりに沿って送ります。ほかの子が写っていないかも確認します。

Q. 顔を隠せば、自分のSNSに載せてもいいですか。

A. 顔を隠しても、背景・持ち物・文章で特定されることがあります。業務で撮った写真は、個人のアカウントに載せない形にしておくのが安全です。

Q. 事業所のSNS担当を頼まれました。

A. 誰の許諾があるかの一覧を、先にもらってください。一覧がないまま載せるのは避けます。

Q. 研修で「個人情報」と言われても、どこまでか分かりません。

A. 迷ったら「その子を知っている人が見て、誰か分かるか」で考えます。分かるなら載せません。

Q. もう載せてしまった写真があります。

A. 先に消して、児発管か管理者に報告します。黙って消すより、報告しておくほうが後で困りません。

まとめ

この記事のポイント

  • ① 写真を載せるのは事業所の仕事。保護者の許諾が前提です。
  • ② 自分のスマホで撮らない・残さない。決まりがなければ先に聞きます。
  • ③ 同意があっても、名札・制服・作品・背景・写り込みで載せられないことがあります。
  • ④ 写真より文章で特定されることがあります。
  • ⑤ 秘密を守る義務は辞めたあとも続きます。
だいち
だいち

いい写真が撮れて、誰かに見せたくなるのは、その子の成長を喜んでいるからだ。
その気持ちは、連絡帳や面談で保護者に渡せばいい。
それがいちばん安全で、いちばん届く渡し方だよ。
今日のあなたに、はなまる。

出典

こども家庭庁「放課後等デイサービスガイドライン(令和6年7月)」第6章 8.秘密保持等 ほか(PDF)

※写真・端末・SNSの扱いは事業所ごとに決まりがあります。実際の対応は勤務先の規程に合わせてください。

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