放デイの保護者面談で職員は何を話す?同席するときに持っていく3つのメモと、話さないこと【職員向け】
「来週の面談、同席してもらえる?」
児発管にそう言われて、うなずいたものの、帰り道で考えてしまう。
何を準備すればいいのか。
保護者の前で、何を話せばいいのか。
話しすぎて、言ってはいけないことを言ってしまわないか。
この記事では、面談に同席する職員が準備すること・話すこと・話さないことを順番にまとめます。
先に結論
① 同席する職員の役割は、日々の様子を事実で出すことです。
② 面談の進め方と、計画の説明をするのは児発管です。職員は振られたところで話します。
③ 持っていくのは3つのメモ。できていること、困っている場面、保護者に聞きたいこと。
④ その場で答えられないことは、持ち帰ってかまいません。約束はしません。
⑤ 終わったら、話したことと持ち帰った宿題を記録に残します。

だいち先生、保護者面談に同席することになったんですが、何を話せばいいのか分からなくて…。
計画のことを聞かれても、答えられる自信がないです。

計画の説明をするのは児発管だよ。
同席する人に求められているのは、ふだんの様子を知っていること。
だから、準備はメモ3つで足りる。
面談にはいくつか種類があります
「保護者面談」とひとことで言っても、目的によって話す中身が変わります。
まず、どの面談なのかを児発管に確認します。
| 面談 | 主に進める人 | 職員に聞かれやすいこと |
|---|---|---|
| 計画を作る前の面談(アセスメント) | 児発管 | ふだんの様子、得意なこと、困っている場面 |
| 計画の見直しの面談(モニタリング) | 児発管 | 計画の目標にかかわる場面が、この半年でどうだったか |
| 相談支援専門員との面談・担当者会議 | 相談支援専門員 | 事業所での様子と、事業所として見ていること |
| 保護者からの相談・定期面談 | 事業所による | 最近の様子、家庭や学校で気になっていること |
※呼び方や進め方は事業所によって違います。
国の放課後等デイサービスガイドラインでは、計画は概ね6か月に1回以上モニタリングを行うとされています。
この時期に面談がまとまるのは、そのためです。
同席する職員の役割は「日々の様子を事実で出す」
計画を作り、説明し、同意をもらうのは児発管の仕事です。
では、なぜ職員が同席するのか。
ガイドラインの自己評価の項目には、こう書かれています。
ガイドラインの記述
「放課後等デイサービス計画を作成する際には、児童発達支援管理責任者だけでなく、こどもの支援に関わる職員が共通理解の下で、こどもの最善の利益を考慮した検討が行われているか」(事業所の自己評価の項目より)
「職員は、日頃からこどもの状況を保護者と伝え合い、こどもの発達の状況や発達上のニーズについて共通理解を持つことが重要である」
児発管が毎日すべての子の活動に入っているとは限りません。
活動の場にいる職員が見ている場面は、計画を考えるときの材料になります。
だから、同席する人に求められているのは、うまく話すことより、場面を知っていることです。

専門的なことを言えないと、いけないのかと思っていました。

専門用語はいらないよ。
「いつ、どんな場面で、何をしていたか」が一番の材料になる。
それは、横で見ていた人にしか出せないからね。
持っていく3つのメモ
面談の前に、メモを3つ作ります。
1枚の紙に、それぞれ2〜3行で足ります。
メモ① できていること(場面つき)
- 「おやつの準備で、自分からコップを並べる日があった。9月は5回のうち4回」
- 「自由時間に、年下の子に順番をゆずる場面が2回あった」
「がんばっています」「成長しました」だけだと、保護者は家での様子と重ねにくくなります。
いつ・どこで・何をを入れます。
メモ② 困っている場面(条件つき)
- 「自由時間の終わり、片付けの声かけをしたあとに、部屋を出ることがある。声かけの前に残り時間を見せた日は、席に戻った」
- 「人数が多い日の工作では、始まってから5分ほどで席を立つことが多い」
「できない」ではなく、どんな条件のときに起きているかで書きます。
書き方は下のリンクの記事にもまとめています。
できないことを保護者に伝えるときの型はこの記事に書いています。
メモ③ 保護者に聞きたいこと
- 「家でも、切り替えの場面で同じような様子がありますか」
- 「学校で最近変わったことはありますか(行事、席、担任など)」
- 「事業所での過ごし方で、気になっていることはありますか」
聞きたいことは、児発管に先に見せておくと、面談の流れの中で聞く場面を作ってもらいやすくなります。
▶ 面談に持っていくメモの例
膝の上でも書ける硬い表紙のメモ帳か、紙をはさめるクリップボードがあると、面談中も書きやすくなります。
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メモの材料は、ふだんの記録から拾う
面談の前の日に思い出して書こうとすると、印象の話になりがちです。
材料は、ふだんの支援記録と連絡帳に残っています。
拾い方
- ここ1〜3か月の記録を読む 計画の目標にかかわる場面に印をつけます。
- 回数を数える 「よくある」を「5回のうち4回」に置き換えます。
- 連絡帳で保護者が書いていたことを見る 保護者が気にしている話題が分かります。
記録の書き方の例は支援記録の例文100選に、連絡帳の文例は連絡帳の書き方にあります。
計画の読み方は個別支援計画の読み方を見てください。
面談の中での話し方
話すときの線
- 振られてから話す 進めるのは児発管です。話す順番を決めておくと、職員も入りやすくなります。
- 事実を先に、短く 場面・回数・そのときの様子。印象はそのあとに一言だけ。
- 評価の言葉を避ける 「落ち着きがない」ではなく「活動が始まって5分ほどで席を立つ」。
- 見通しや診断のことは言わない 「このままいけば」「〇〇っぽい」は、職員の判断で口にしません。
- 保護者の話をさえぎらない メモをとりながら聞きます。

保護者の方に「うちの子、どうですか?」と直接聞かれたら、何から話せばいいですか。

できていることの場面から話そう。
そのあとに、困っている場面を条件つきで。
順番を決めておくだけで、口が動きやすくなるよ。
困りやすい場面3つ
① その場で答えられない質問をされた
知恵袋には、面談で保護者から「子どもに『どうして放デイに通っているの?』と聞かれて、うまく答えられなかった」と相談され、職員もその場でうまく返せなかった、という声がありました。
すぐに答えが出ない質問は、持ち帰ってかまいません。
「大事なことなので、児発管とも相談して、次にお伝えします」と伝えて、いつまでに返すかを決めます。
② 事業所でできる範囲を越える要望が出た
計画づくりの面談で、保護者から事業所の役割を越える要望が出て困った、という声もありました。
職員はその場で「できます」「できません」を決めません。
「お話はしっかり伺いました。事業所として検討してお返事します」で止めて、児発管に上げます。
③ ほかの子や、ほかの家庭のことを聞かれた
答えていい線と、感じよく断る言い方は他の子のことを聞かれたときの記事にまとめています。
職員が面談や計画づくりまで任されているとき
知恵袋には、こんな声もあります。
同じ立場の声(要旨)
- 放デイで働く保育士。この時期は、正規職員に担当児が割り振られ、職員が保護者と面談して支援計画を作っている。これはどこも普通なのか。
- 入社して日が浅い児童指導員。ほかの職員が担当をもち、計画の作成やモニタリング、保護者面談までしている。計画は児発管が作ったものに沿って支援するものだと思っていた。
事業所によって、職員が担当として面談の場に出る形はあります。
ガイドラインでは、事業所の放課後等デイサービス計画は児発管が作成すると書かれています。
任されている範囲が分からず不安なときは、自分がどこまでを担うのかを、児発管か管理者に確認してください。
「計画の説明と同意は、どなたがされますか」と聞けば、責める言い方になりません。
終わったあとにやること
その日のうちに
- 話したことを記録に残す 保護者の言葉は、なるべくそのまま短く書きます。
- 持ち帰った宿題を書く 誰が、何を、いつまでに返すか。
- 職員間で共有する 保護者が気にしていることは、送迎や連絡帳の担当にも伝えます。
送迎のときに保護者と話す内容は送迎で保護者と何を話すかに書いています。
よくある質問
Q. 面談の前に、児発管と打ち合わせをしたほうがいいですか。
A. 5分でもあると安心です。面談の目的、話す順番、自分に振られる場面、聞いてはいけないことを確認します。
Q. 緊張して、ほとんど話せませんでした。
A. メモを児発管に渡しておけば、面談のあとに保護者へ伝えてもらうこともできます。話せなかった分は、記録に残しておけば十分に役に立ちます。
Q. 保護者から厳しいことを言われました。
A. その場で言い返さず、メモをとって児発管に上げます。受け止め方は保護者クレームがつらいときの記事にまとめています。
Q. 子どもの前で話す場面はありますか。
A. 本人が同席する面談もあります。本人の前で困っている場面を話すかどうかは、事前に児発管と決めておきます。
まとめ
この記事のポイント
- ① 同席する職員の役割は日々の様子を事実で出すこと。
- ② 進め方と計画の説明は児発管。職員は振られたところで話します。
- ③ メモは3つ。できていること・困っている場面・保護者に聞きたいこと。
- ④ 材料はふだんの記録と連絡帳から拾います。
- ⑤ 答えられないことは持ち帰る。その場で約束しません。
- ⑥ 終わったら記録と宿題と共有。

何を話すか迷ったのは、その子のことをちゃんと伝えたかったからだ。
場面を覚えているなら、それがいちばんの材料になる。
メモ3つを持って座れば、それで十分。
今日のあなたに、はなまる。
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