放デイに学校で嫌なことがあった日の子が来たら|聞き出さない関わり方と、その日の過ごし方【職員向け】
いつもは元気に入ってくる子が、今日は下を向いたまま。
あいさつをしても返事がない。
荷物を置いたきり、部屋の隅から動かない。
学校で何かあったのかもしれない。
聞いたほうがいいのか、そっとしておくほうがいいのか。
この記事では、学校で嫌なことがあった様子の子が来所したときの関わり方をまとめます。
先に結論
① まずは安心して過ごせる場所を用意します。
② 聞き出さない。話したくなるまで待ちます。
③ 活動は軽くしていい。参加しない選択も認めます。
④ 学校での出来事を確かめるときは、事業所を通して。
⑤ 気づいた様子は記録と申し送りに残します。

だいち先生、今日ある子がずっと元気がなくて……。
「学校で何かあったの?」って聞いてもいいんでしょうか。

心配になるよね。
でも、放デイは学校のあとに力を抜ける場所でもあるんだ。
聞き出すより、まず安心できる時間を作ってあげよう。
「いつもと違う」に気づくこと
国の放課後等デイサービスガイドラインには、こう書かれています。
ガイドラインの記述
「こどもの心身の状態をきめ細やかに確認し、平常とは異なった状態を速やかに見つけ出し、必要な対応をすることが重要である。その際、意思表示が困難であるこどもの障害の特性及び発達の過程・特性等に配慮し(後略)」
「今日はいつもと違う」と気づくことが、最初の支援です。
その理由がすぐ分からなくても、気づいて見守ることに意味があります。
① 安心して過ごせる場所を用意する
その日の受け入れ方
- いつも通りのあいさつをして、それ以上は求めません。
- 静かに過ごせる場所(クールダウンの場所や、隅の席)を用意します。
- そばに座って、何も聞かずに一緒に過ごす時間を作ります。
- 水分やおやつなど、体が落ち着くものをすすめます。
落ち着ける場所の作り方はクールダウンの場所にまとめています。
② 聞き出さない
聞き方の工夫
- 「何かあった?」と一度聞いて、答えなければそれ以上は聞きません。
- 「話したくなったら教えてね」と伝えて、場を離れます。
- 遊びながら、ぽつりと話し始めることがあります。そのときは手を止めて聞きます。
問い詰めると、話す気持ちが閉じてしまうことがあります。

聞かないままだと、何もしていない気がしてしまいます。

何もしていないわけじゃないよ。
そばにいること、いつも通りでいることが、その子には大きな支えになるんだ。
③ 活動は軽くしていい
その日の活動
- みんなの活動に入らなくても、見ているだけでかまいません。
- 好きな遊びを一人でする時間にしてもいいです。
- 勝ち負けのあるゲームは、その日は避けるという選択もあります。
「今日は無理をしない日」にできるのが、放デイの強みです。
活動に入れない子への考え方は活動に入れない子がいるにまとめています。
④ 学校のことを確かめるときは事業所を通して
学校での出来事が気になるときは、職員が直接学校に電話することはしません。
進め方
- 気づいた様子を、管理者や児発管に伝えます。
- 学校に確認するかどうか、誰が連絡するかは事業所が決めます。
- 保護者への伝え方も、事業所として決めます。
学校との連携は学校との送迎の連携にも書いています。
⑤ 記録と申し送りに残す
残すこと
- 来所したときの様子(表情、口数、体の動き)。
- その日どう過ごしたか、何をしたら落ち着いたか。
- 本人が話したことがあれば、言った言葉のまま。
次の日の職員が見守れるように、短くても残します。
気になることが続くときは、児発管と一緒に考えます。
よくある質問
Q. 「学校に行きたくない」と言われました。
A. その場で「行かなきゃだめだよ」と返さず、まず気持ちを受け止めます。聞いたことは、そのまま記録して児発管に伝えます。
Q. 話を聞いていたら、ほかの子の対応ができなくなりました。
A. ほかの職員に合図して、役割を分けます。一人で抱え込まないようにします。
Q. 泣き出してしまいました。
A. 人目の少ない場所へ移り、落ち着くまでそばにいます。落ち着いたら、いつもの活動に戻れるよう声をかけます。
まとめ
この記事のポイント
- ① まず安心して過ごせる場所を。
- ② 聞き出さない。待つ。
- ③ 活動は軽くしていい。
- ④ 学校への確認は事業所を通して。
- ⑤ 様子は記録と申し送りに。

元気のない様子に気づいて、そっとそばにいた。
その時間が、その子にとっての逃げ場になっているんだ。
今日もよく見ていたあなたに、はなまる。
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