放デイの送迎で車内パニックが起きたら?運転手と添乗の動き方と、起きにくくする準備【職員向け】
送迎の車の中で、子どもが急に泣き叫び始めた。
シートベルトを外そうとする。
窓をたたく。
運転しながら、後ろの様子が気になって仕方がない。
この記事では、放デイの送迎中に車内で子どもがパニックになったときの動き方と、起きにくくするための準備をまとめます。
先に結論
① いちばん先に守るのは運転の安全です。運転手は運転に集中します。
② 危ないと感じたら、安全な場所に止める判断をためらいません。
③ 運転手と添乗の職員で役割を先に決めておきます。
④ 乗る前の見通しと、車内の座る場所で、起きにくくできることがあります。
⑤ 起きたあとは記録と共有。一人で抱えません。

だいち先生、送迎中に子どもが泣き叫んで、ベルトを外そうとしたんです。
運転しながら、どうしたらいいか分からなくて……。

怖かったね。
まず覚えておいてほしいのは、運転中は運転がいちばんってこと。
後ろが気になっても、止まれる場所まで安全に走ることが先なんだ。
送迎中の対応は、事業所で決めておくもの
国の放課後等デイサービスガイドラインには、送迎について、こう書かれています。
ガイドラインの記述
「安全かつ確実にこどもの送迎を行うため、管理者や児童発達支援管理責任者は、送迎時の対応、トラブルや事故が発生した場合の連絡体制や対応マニュアル等について、学校等と事前に共有・調整し、送迎を担当する職員を含め事業所内で周知徹底しておくことが必要である。」
送迎中に何か起きたときの動き方は、事業所で決めて、職員に知らせておくものです。
まだ聞いたことがなければ、次の送迎の前に確認しておきます。
① 車内でパニックが起きたら
運転手の動き
- 運転に集中する 後ろを振り返らず、ミラーで確認できる範囲にとどめます。
- 止める場所を探す 危ないと感じたら、ハザードをつけて安全に止められる場所に止めます。
- 止めてから対応する エンジンを止め、ドアの鍵を確認してから後ろに声をかけます。
添乗の職員の動き
- 声は短く、低く 「大丈夫。もうすぐ止まるよ」。
- ほかの子の安全 近くの子に手が届かないよう、間に入ったり、座る位置を気にかけたりします。
- 物を遠ざける 投げられそうな物や、当たると危ない物を手の届かないところへ。
体を押さえて止める対応は、事業所の決まりに沿って行います。
一人の判断で強く押さえることはしません。

運転手が一人だけの送迎だったら……?

そのときこそ、止まることが先だよ。
安全な場所に止めて、落ち着くのを待つ。
必要なら事業所に電話して、応援を頼んでいいんだ。
一人で送迎するときの注意は送迎を一人で任されたときにまとめています。
② 落ち着いたあとに
落ち着いてから
- 「びっくりしたね」「もう大丈夫だよ」と、短く声をかけます。
- すぐに走り出さず、呼吸が落ち着くまで待ちます。
- 事業所に連絡して、遅れることや起きたことを伝えます。
- 保護者や学校への連絡は、事業所の決まりに沿って行います。
③ 起きにくくするための準備
乗る前にできること
- 見通しを伝える 「今から車に乗るよ。〇〇に寄って、〇時ごろ着くよ」。
- いつもと違う日は先に伝える 道が違う、乗る人が違う、寄り道がある、など。
- 座る場所を決めておく 相性がよくない子どうしを離す、窓側・通路側を固定する、など。
- 車内で持てる物 お気に入りの小さな物や、落ち着ける物を持っていい決まりがあれば使います。
いつもと違うことが重なる日は、パニックが起きやすくなることがあります。
切り替えが難しい子への見通しの伝え方は切り替えができない子に、学校への迎えで気をつけることは学校との送迎の連携に書いています。
④ 記録と共有
残すこと
- いつ、どこを走っているときに起きたか。
- 直前に何があったか(乗る前の様子、車内でのやりとり、道の変化)。
- どう対応して、どのくらいで落ち着いたか。
ヒヤリハットとして残すと、次に同じ子を送迎する職員の助けになります。
ヒヤリハットの書き方はこの記事にまとめています。

送迎は、一人でハンドルを握っている時間が長い仕事だ。
だからこそ、「止まっていい」「応援を呼んでいい」を先に決めておくと、心がずっと軽くなる。
よくある質問
Q. 高速道路や止まれない道で起きたら?
A. 次に止まれる場所まで、運転に集中します。添乗の職員がいれば、声かけとほかの子の安全を任せます。
Q. 送迎が怖くなってしまいました。
A. その気持ちは、上に正直に伝えて大丈夫です。送迎がきついときの記事もどうぞ。
Q. 毎回同じ子がパニックになります。
A. 記録を持って児発管に相談し、座る場所、乗る順番、添乗の職員などを見直してもらいます。
まとめ
この記事のポイント
- ① いちばん先は運転の安全。
- ② 危ないと感じたら安全な場所に止める。
- ③ 運転手と添乗で役割を分ける。
- ④ 見通しと座る場所で起きにくくする。
- ⑤ 起きたら記録と共有。

揺れる車の中で、子どもとほかの子と自分の安全を一度に守ろうとした。
それは、とても大きな仕事なんだ。
無事に送り届けたあなたに、はなまる。
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