放デイで保護者に謝るときの言葉の選び方|謝罪の4つの型と、使える言葉・避けたい言葉【職員向け】
連絡帳に書き忘れがあった。
持ち物を取り違えて返してしまった。
お迎えの時間を伝え間違えた。
保護者に謝らないといけない。
でも、どこまで謝ればいいのか、何と言えばいいのか分からない。
謝りすぎると大ごとになりそうだし、足りないと怒らせそう。
この記事では、放デイの職員が保護者に謝るときの言葉の選び方をまとめます。
先に結論
① 謝罪は「気持ちへのおわび」と「起きたことの説明」を分けます。
② 型は「おわび→起きたこと→したこと→これから」の4つ。
③ 「でも」「ただ」を続けると、言いわけに聞こえます。
④ 個人に責任を向ける言い方や、守れない約束はしません。
⑤ 大きなことは、一人で謝りに行かず、上と一緒に対応します。

だいち先生、連絡帳に大事なことを書き忘れてしまって……。
明日、保護者さんに何て謝ればいいでしょう。

書き忘れに気づいて、ちゃんと謝ろうとしている。
それがもう半分できているってことなんだ。
あとは言葉の順番を決めておけば大丈夫だよ。
保護者が謝罪に求めていること
国の放課後等デイサービスガイドラインには、家族への関わり方について、こう書かれています。
ガイドラインの記述
「家族の困りごとに寄り添いながら、気持ちを受け止め、こども本人と保護者との相互の信頼関係を基本に保護者の意思を尊重する姿勢が重要である。」
保護者が謝罪で知りたいのは、多くの場合、次の2つです。
保護者が知りたいこと
- 気持ちを分かってもらえたか 心配した、困った、という気持ちを受け止めてもらえたか。
- 次はどうなるのか 同じことが起きないように、何が変わるのか。
何度も頭を下げることより、この2つが伝わることのほうが大事です。
謝罪の型は4つ
謝るときの順番
- ① おわび 「ご心配をおかけして、申し訳ありません」
- ② 起きたこと 「昨日の連絡帳に、〇〇のことを書き忘れていました」
- ③ したこと 「今朝、事業所の中でも共有しました」
- ④ これから 「連絡帳は、帰る前にもう一人が確認するようにしました」
④は、事業所として決めたことを伝えます。
自分一人で決められないことは、上に確認してから伝えます。
気持ちへのおわびは、最初に一度はっきり言います。
そのあとは、起きたことを具体的に伝えるほうが、「ちゃんと向き合ってくれている」と伝わりやすくなります。

「申し訳ありません」を何回言えばいいのか、分からなくなるんです。

最初に一回、最後に一回で十分だよ。
何度も繰り返すと、かえって何が起きたのかが伝わりにくくなるんだ。
使える言葉・避けたい言葉
使える言葉
- 「ご心配をおかけして、申し訳ありません」
- 「ご不便をおかけしました」
- 「教えていただいて、ありがとうございます」(保護者が気づいて伝えてくれたとき)
- 「確認して、あらためてご連絡します」(その場で答えられないとき)
避けたい言葉
- 「でも」「ただ」「実は」 おわびのあとに続けると、言いわけに聞こえます。
- 「担当の〇〇が」 個人に責任を向けると、保護者の怒りがその人に向きます。事業所として謝ります。
- 「二度とありません」 守れるか分からない約束はしません。「起きないように〇〇します」と具体的に言います。
- 「たいしたことではないので」 大きいか小さいかは、保護者が決めることです。
- 「〜だと思います」 あいまいな説明は不安を大きくします。分からないことは「確認します」と言います。

謝るときは、自分を守る言葉を足したくなるものなんだ。
でも、足さないほうが伝わる。
あなたを守るのは、言いわけの言葉じゃなくて、事業所としての対応なんだ。
場面ごとの伝え方
対面(お迎え・送迎のとき)
子どもを渡す前に、先に伝えます。
立ち話で長くなりそうなら、「くわしくはあらためてお電話します」と区切ります。
電話
伝えることを先にメモしてからかけます。
話した内容と時刻は記録に残します。
電話の受け方・かけ方は保護者からの電話対応にまとめています。
連絡帳
小さな行き違いなら、連絡帳でのおわびで済むこともあります。
ただし、ケガや大きな行き違いは、連絡帳だけで済ませず、対面か電話で伝えます。
一人で謝りに行かないほうがいいとき
上と一緒に対応すること
- 子どものケガや体調にかかわること。
- 保護者が強く怒っているとき。
- お金や責任の話が出てきたとき。
- ほかの子や家庭がかかわっているとき。
こうした場面は、管理者や児発管に先に相談して、事業所として対応します。
ケガのときの伝え方は子どもがケガをした日、保護者にどう伝える?に書いています。
謝ったあとに落ち込んだら
謝る場面のあとは、気持ちが重くなるものです。
自分を責め続けるより、何が重なって起きたのかを振り返って、次の手を事業所で考えます。
クレームのあとに落ち込んだときはこの記事もどうぞ。
よくある質問
Q. 自分のミスではないのに、謝る役になりました。
A. 事業所として謝ることなので、誰のミスかを保護者に説明する必要はありません。ただ、納得できない気持ちは、あとで上に話しておきます。
Q. 謝ったのに、許してもらえませんでした。
A. その場で許してもらうことを目標にしなくて大丈夫です。事業所として対応を続けることを伝え、上に引き継ぎます。
Q. 保護者の勘違いだと思うときは?
A. 否定から入らず、まず気持ちを受け止めます。そのうえで「確認して、あらためてご連絡します」と返し、事実を確かめてから事業所として伝えます。
まとめ
この記事のポイント
- ① 気持ちへのおわびと起きたことの説明を分ける。
- ② 型はおわび→起きたこと→したこと→これから。
- ③ 「でも」「ただ」を続けない。
- ④ 個人に責任を向けない。守れない約束をしない。
- ⑤ 大きなことは上と一緒に。

謝ることから逃げずに、言葉を選ぼうとしている。
その姿勢が、保護者との関係を少しずつ戻していくんだ。
気が重い場面に向き合うあなたに、はなまる。
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