放デイの仕事で腰痛がつらい…厚生労働省の腰痛予防の考え方で見る、腰を守る4つの工夫【職員向け】
子どもの目線に合わせて、一日に何度もしゃがむ。
低い机で一緒に宿題を見る。
送迎の車の乗り降りを手伝い、重い遊具を運ぶ。
夕方になると、腰が重くて立ち上がるのがつらい。
この記事では、放デイで働く職員が腰を痛めにくくするための工夫を、厚生労働省の腰痛予防の考え方にもとづいてまとめます。
先に結論
① 福祉の職場は、腰痛が起きやすい職場の一つです。あなたの体が弱いからではありません。
② 基本は体を近づける・ひねらない・同じ姿勢を続けない。
③ 腰に負担がかかる作業は、一人でやらない。
④ 足に合った靴も、腰を守る道具の一つです。
⑤ 痛みが続くときは、無理をせず医療機関に相談します。

だいち先生、最近腰が痛くて……。
しゃがんだり立ったりが多いからでしょうか。

この仕事は、腰に負担がかかる場面がとても多いんだ。
痛くなるのは、あなたのせいじゃない。
負担を減らす工夫を、一緒に見ていこう。
福祉の職場は、腰痛が起きやすい
厚生労働省の腰痛予防対策のページには、こう書かれています。
厚生労働省「腰痛予防対策」より
職場における腰痛発生件数は(中略)社会福祉施設や医療保健業が含まれる保健衛生業においては、集計を開始した平成5年以降、発生件数が増加し(後略)
保健衛生業と陸上貨物運送事業の腰痛発生率(死傷年千人率)は全業種平均(0.1)を大幅に上回る(保健衛生業0.25、陸上貨物運送事業0.41)
(厚生労働省)
腰痛は、働く人の体の問題だけでなく、職場の働き方の問題でもあります。
① 基本の姿勢:近づける・ひねらない・続けない
厚生労働省の腰痛予防のチェック項目には、こうあります。
厚生労働省「腰痛予防チェック」より
「作業対象にできるだけ身体を近づけて作業する。不自然な姿勢を取らざるをえない場合は、前屈やひねりなど、その姿勢の程度をなるべく小さくし、頻度と時間を減らす。」
「適宜、休憩時間を設け、姿勢を変えるようにする。」
放デイの場面で言いかえると
- 子どもと話すとき 腰だけを曲げてのぞき込まず、ひざを曲げてしゃがむ。長く話すなら椅子や床に座る。
- 低い机で宿題を見るとき 立ったまま前かがみにならず、子どもの隣に座る。
- 物を持ち上げるとき 体に近づけてから、ひざを使って持ち上げる。持ったまま体をひねらない。
- 同じ姿勢が続くとき 合間に立ち上がる、背中を伸ばす。

子どもの前で座り込むと、すぐに動けない気がして……。

動く必要がある場面と、座っていい場面を分ければいいんだ。
宿題や工作のときは座る。
それだけでも、腰にかかる時間はずいぶん減るよ。
② 腰に負担がかかる作業は、一人でやらない
厚生労働省「腰痛予防チェック」より
「腰に過度の負担がかかる作業は、無理に1人ではさせない。」
二人でやる・分けるとよい作業
- 机や棚、大きな遊具の移動。
- 重い荷物や水の入った容器の運搬。
- 送迎の車への荷物の積み下ろし。
「一人でやったほうが早い」と思っても、二人で運ぶことを事業所の決まりにしておくと、頼みやすくなります。
送迎での体の負担は送迎がきついときにもまとめています。
③ 足に合った靴をはく
厚生労働省「腰痛予防チェック」より
「作業時の靴は、足に合ったものを使用する。」
「腰部保護ベルトは、個人ごとに効果を確認した上で、使用するかどうか判断する。」
立ったりしゃがんだりが多い仕事では、足元が体全体を支えます。
ナースシューズのように、長時間立つ仕事向けに作られた靴は選びやすい候補です。
※Amazonのアソシエイトとして、支援員のミカタは適格販売により収入を得ています。
放デイで履く靴の選び方は放デイの上履きの選び方に、服装は放デイの服装にまとめています。
腰のベルトやサポーターは、合う・合わないが人によって違います。
使うかどうかは、医療機関で相談してから決めると安心です。
④ 痛みが続くときは
痛みがなかなか引かない、足にしびれがある、朝起きられないほど痛い。
そんなときは、無理をせず医療機関に相談します。
仕事中の出来事で痛めた場合は、職場に伝えておきます。
仕事中のケガの考え方は職員がケガをしたらにまとめています。
よくある質問
Q. 腰が痛いことを職場に言いにくいです。
A. 腰痛は、職場の働き方とも関わる問題です。重い物の運搬を分けてもらうなど、具体的に相談します。
Q. 子どもに飛びつかれて腰を痛めそうになります。
A. 飛びつかれそうな場面では、体を正面に向けてひざを曲げて受けます。
Q. 休みの日にできることはありますか。
A. よく休むことが基本です。運動やストレッチは、痛みがあるときは医療機関に相談してから始めます。
まとめ
この記事のポイント
- ① 福祉の職場は腰痛が起きやすい。あなたのせいではない。
- ② 近づける・ひねらない・続けない。
- ③ 重い作業は一人でやらない。
- ④ 足に合った靴で足元から支える。
- ⑤ 痛みが続くなら医療機関に相談。

子どもの目線に合わせて、何度もしゃがんできた。
その体を、これからも長く大事にしていこう。
今日も子どもに寄り添ったあなたに、はなまる。
あわせて読めるもの
▶ 放デイ職員の道具一覧 靴やエプロンなど、用途べつに道具をまとめています。
▶ 放デイ職員の悩み まとめ 6つに分けて、いまのしんどさから読める地図です。
▶ 支援員のミカタの公式LINE 「この場面で困った」を送ってもらえれば、記事にすることがあります。
あわせて読みたい
▶ 放デイの上履き(室内履き)どう選ぶ?サイズ・脱ぎ履き・滑りにくさで見るナースシューズ4足【職員向け】
▶ 放デイの送迎がきつい…運転が怖い人の自衛策と、事故が起きたときの話【職員向け】
▶ 放デイの仕事で疲れが取れない…疲れの正体4種類と回復のしかた【現場目線】
▶ 放デイで職員がケガをしたら?労災の考え方と、その場でやるべきこと【職員向け】

