放デイで子育てしながら働くには?法律で決まっている3つと、勤務時間が合わないときの確認【職員向け】
自分の子のお迎えは18時。放デイの勤務も18時まで。
求人票には「子育て中の方歓迎」と書いてある。
それでも続けられるのか、入る前から不安になります。
この記事では、法律で決まっていることと、事業所ごとに違うことを分けて並べます。
先に結論
① 3歳未満の子がいれば、所定労働時間を短くする措置を用意する義務が事業所にあります。
② 小学校に上がる前の子がいて請求すれば、所定労働時間を超えて働かせてはいけません。
③ 小学校3年生修了までの子の看護等休暇は、年5日(子が2人以上なら年10日)です。
④ ただし①②は、労使協定で勤続1年未満の人を対象から外せます。
⑤ 「常勤にできない」は事業所の基準の話で、自分が使える制度とは別に確認します。

だいち先生、子どもが小さいうちに放デイは無理でしょうか。
送迎の時間と、うちの子のお迎えが完全に重なっていて。

無理と決める前に、法律で決まっていることを知っておこう。
事業所が「できない」と言えることと、言えないことがあるんだ。
① 3歳未満なら、短くする措置がある
育児・介護休業法 第23条第1項
「事業主は、その雇用する労働者のうち、その三歳に満たない子を養育する労働者であって育児休業をしていないもの(中略)に関して、厚生労働省令で定めるところにより、労働者の申出に基づき所定労働時間を短縮することにより当該労働者が就業しつつその子を養育することを容易にするための措置(中略)を講じなければならない。」
(e-Gov)
「講じなければならない」=事業所の義務です。お願いではありません。
ただし、この条文には続きがあります。
労使協定を結べば、勤続1年未満の人などを対象から外せると書かれています。
② 小学校に上がるまでは、残業を断れる
育児・介護休業法 第16条の8第1項
「事業主は、小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者であって(中略)当該子を養育するために請求した場合においては、所定労働時間を超えて労働させてはならない。ただし、事業の正常な運営を妨げる場合は、この限りでない。」
(e-Gov)
請求する側から動く形です。黙っていると適用されません。
こちらも労使協定で、勤続1年未満の人を対象から外せます。
③ 子の看護等休暇は小学校3年生まで
第16条の2で決まっていること
- 対象=9歳に達する日以後の最初の3月31日まで(小学校第三学年修了前)の子。
- 日数=年5日。子が2人以上なら年10日。
- 使える場面=けがや病気の世話、予防接種など、学級閉鎖などの学校の休業、入園式などの行事への参加。
- 1日未満の単位でも取れます。
年度は、事業所が別に定めていなければ4月1日から翌年3月31日までです。
学級閉鎖と行事が入っているところが、実際にはいちばん助かります。
④ 勤務時間が合わないと感じる理由
放デイの時間の作り
- 子どもが学校から来るのは14時ごろ、帰るのは18時ごろ。
- 職員の勤務も、その時間帯に寄ります。
- 送迎の運転に入ると、終わりの時間が読みにくくなります。
事業所が意地悪をしているのではなく、サービスの時間がそうなっているだけです。
だから勤務時間の相談は、無理を言っていることにはなりません。
⑤ 「常勤にできない」と言われたら
分けて考える2つ
- 常勤・常勤換算=事業所が人員の基準を満たすために数えている言葉。
- 時短・残業の制限・看護等休暇=法律が労働者に用意している制度。
この2つが混ざると、「時短だから何も言えない」と感じてしまいます。聞くときも分けて聞きます。
⑥ 入る前・相談する前に確認する3つ
確認すること
- 就業規則のうち、育児のための制度が書かれている部分を見せてもらう。
- 労使協定で「勤続1年未満は対象外」になっているかどうか。
- 送迎に入るかどうか。入るなら、終わりの時間の目安。
3つとも、入ってからでは動かしにくいところです。
⑦ 相談するときの言い方
そのまま使える3つ
- 時短=「育児のための所定労働時間の短縮措置について相談したいのですが、就業規則のどこに書かれていますか。」
- 残業=「子が小学校に上がるまでの間、所定労働時間を超える勤務の免除を請求したいと考えています。」
- 看護等休暇=「子の看護等休暇を、○月○日に半日で取得したいのですが、申請の書式はありますか。」
どれも「制度の名前」と「聞きたいこと」だけです。
理由を長く説明しなくてかまいません。
口で言いにくいときは、同じ文をメモや書面にして渡す形でも通ります。
⑧ 続けられるかどうかの分かれ目
見ておくところ
- 送迎の当番が固定か、日によって変わるか。
- 学校が休みの日(長期休み)の勤務が、どういう時間になるか。
- 自分が休んだときに、代わりに入れる人がいるか。
長期休みは朝から開所する事業所が多く、そこだけ勤務時間が大きく変わります。
入る前に聞いておくと、あとで慌てません。
よくある質問
Q. パートでも使えますか。
A. 日々雇い入れられる人を除いて、パートも対象です。ただし勤続1年未満などが労使協定で外されていることがあるので、就業規則と協定を確認します。
Q. 子の看護等休暇は有給ですか。
A. 法律が定めているのは休暇を取れることまでで、賃金を払うかどうかは事業所の定めによります。就業規則で確認します。
Q. 言い出しにくいです。
A. 制度の名前で伝えると、個人的なお願いではなく、制度の相談という形になります。
まとめ
この記事のポイント
- ① 3歳未満=時短の措置は事業所の義務(第23条)。
- ② 小学校就学前=請求すれば所定外労働は断れる(第16条の8)。
- ③ 小学校3年修了まで=子の看護等休暇 年5日・2人以上で10日(第16条の2)。
- ④ ①②は労使協定で勤続1年未満を外せる。
- ⑤ 常勤の話と、自分の制度の話を分ける。

制度を知っていると、相談の言葉が変わるんだ。
「すみません」ではなく「この制度について相談したい」で出せる。
出典
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第16条の2・第16条の8・第23条(e-Gov)
※労使協定の中身と、賃金の扱いは事業所ごとに違います。就業規則で確認してください。
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