放デイの節分で鬼を怖がる子がいるとき|「やる・やらない」の二択にしない5つの組み立て【職員向け】
2月の活動は節分。
豆まきをすることは決まったけれど、鬼はどうするか。
去年、泣いてしまった子がいた。
今年はどう組み立てればいいのか。
この記事では、怖がる子がいる前提での節分の進め方をまとめます。
先に結論
① 鬼役を立てるかどうかは、事業所で先に決めます。
② 怖がる子には参加の形を複数用意します。
③ 何が起きるかを、前の日までに伝えます。
④ 逃げ場を先に作っておきます。
⑤ 終わったあとの切り替えまで含めて計画します。

だいち先生、節分の担当になったんですけど……。
鬼が怖くて泣いちゃう子がいて、どうしようかと。

いい迷い方だね。
節分は「やるかやらないか」じゃなくて「どう参加するか」で考えると組み立てやすいよ。
驚かせることが目的ではない
国の放課後等デイサービスガイドラインには、こう書かれています。
ガイドラインの記述
「こどもが様々なことを考えながら自己選択・自己決定する時間を意識的につくり、こどもが大人に見守られているという安心感の中で体験できる機会を意図的に提供し、丁寧に見守る支援を行うこと。」
「精神的に強い不安や緊張を示すこどもに対しては(中略)安心感のある肯定的な関わりを大切にするとともに、少人数でゆったりと落ち着いた受容的な環境を用意することが必要である。」
行事は体験の機会です。こわい思いをさせることが目的ではありません。
① 鬼役をどうするか
先に決めておくこと
- 職員が鬼になるのか、絵やぬいぐるみの鬼にするのか。
- お面をかぶるのか、かぶらないのか。
- 追いかけるのか、その場に立っているだけにするのか。
- 声を出すのか、出さないのか。
この4つで、こわさはかなり変わります。
担当一人で決めず、事業所の方針として決めておきます。
鬼役を立てない形もあります。的当て、豆に見立てたボール投げ、鬼の絵を貼っての豆まき。行事として成り立ちます。
② 参加の形を複数用意する
参加の仕方の例
- 豆をまく役。
- 鬼の的を作る役(前の日までの準備で参加)。
- 少し離れた場所から見る役。
- 音が苦手な子は、別の部屋で待つ。
「やる/やらない」の二択にしないと、参加できる子が増えます。
音が苦手な子への工夫は聴覚過敏への工夫にまとめています。
③ 前の日までに伝える
伝えること
- いつ、どこで、何をするか。
- 鬼が出るのか出ないのか。出るなら誰がやるのか。
- いつ終わるか。
- こわくなったらどうすればいいか。
「職員の〇〇さんが鬼の役をします」と先に言っておくと、当日の受け取り方が変わることがあります。
④ 逃げ場を先に作る
当日の配置
- 会場から離れた、静かに待てる場所を決めます。
- そこに職員を一人置きます。
- 「つらくなったらここに来ていい」と、始まる前に全員に伝えます。
泣いてから探すのではなく、始まる前から用意しておきます。
⑤ 終わったあとまで計画する
行事のあとは、気持ちが高ぶったままになりやすい時間です。
終わり方の工夫
- 最後は静かな活動に切り替えます。
- こわかった子には、終わったことをはっきり伝えます(「鬼はもう帰ったよ」)。
- 鬼役の職員は、お面を外した姿で顔を見せます。
切り替えの手順は活動の終わりに切り替えられないに書いています。
よくある質問
Q. 去年泣いた子の保護者に、今年はどう伝えますか。
A. 「今年はこういう形でやります」と、内容を先に伝えます。参加の仕方を家庭と相談しておくと当日が楽になります。
Q. 鬼を怖がらせて言うことを聞かせる、という使い方は。
A. 行事の趣旨から外れます。「言うことを聞かないと鬼が来る」という声かけは使いません。
Q. 豆は使っていいですか。
A. 誤って飲み込むことがあるため、事業所によっては紙や新聞紙を丸めたもの、個包装の豆を使います。方針を確認します。
まとめ
この記事のポイント
- ① 鬼役は事業所で先に決める。
- ② 参加の形を複数用意する。
- ③ 前の日までに何が起きるか伝える。
- ④ 逃げ場を始まる前に作る。
- ⑤ 終わったあとまで計画する。

「今年は泣かせたくない」と思って準備している。
その気持ちが、行事の形を変えていくんだよ。
あわせて読みたい
▶ 放デイで音が苦手な子(聴覚過敏)への工夫|道具の前にできる5つ【職員向け】
▶ 活動の終わりに切り替えられない…切り替えは「前の5分」で決まる|予告・残りの見せ方・次の言い方

